◆ミトコンドリアとは ミトコンドリアは、毛細血管から酸素を取り込んでエネルギーを生成する細胞内の小器官で「エネルギー生成工場」「エネルギーの発電所」と呼ばれています。 ランニングなどの運動で必要なエネルギーは、ミトコンドリアで生成されたエネルギーを主として使っています。 つまりミトコンドリを増やせば、より多くのエネルギーが生み出され、走りが楽に疲れにくくなります。レースにおいてもタイムの向上につながるでしょう。 マラソンを楽に走るには、体内のミトコンドリア量をいかに増やせるかが大きなポイントになるのです。 ◆ミトコンドリアで若返り 運動だけでなく、心臓や肺を動かしたり、脳を働かせたり、食べ物を消化したり、細胞の成長や、傷、病気の治癒、免疫機能向上、老化防止など、わたしの生命や身体の機能を維持するためには、多くのエネルギーが必要です。 ミトコンドリを増やすことは、単に運動しても疲れない身体、ランニングの能力を向上させるだけでなく、老化防止、免疫機能向上、健康の維持に大きな効力があります。 十分なエネルギーが体内で生成されれば、脳の機能もアップし、認知症の予防にもつながるでしょう。 いくつになっても若々しく活力に満ちた人生を過ごす為に、ミトコンドリアは重要な役割を果たすのです。 ◆ミトコンドリアの分布 ミトコンドリアは体内のほぼすべての細胞にあります。しかしその量/分布にはかたよりが見られます。 例えば心臓の筋肉に含まれるミトコンドリアの含量は40%に上ります。心臓を動かすエネルギーを枯渇させるわけにはいかないので、大量のミトコンドリアを確保して、疲れ知らずの状態にしているのです。 筋肉では、骨格筋、特に太ももと、姿勢を維持する背筋に多く含まれています。 ◆遅筋と速筋 骨格筋には遅筋と速筋があります。両者はモザイク状にミックスした状態で骨格筋を構成しています。 遅筋が多めの人は持久系の運動、速筋が多めの人は瞬発系の運動に向いている傾向があります。 遅筋は、筋繊維が小さめで、周囲に走る毛細血管の数が多く、酸素を取り込みやすくなっています。 一方、速筋は筋繊維が大きめで毛細血管は少なめ。ミトコンドリアの量にも差があり、遅筋繊維には体積のおよそ10%、速筋繊維には5%ほど存在しています。 ミトコンドリアの数は需給に応じて短期間で変動し、運動すれば増えます。そしてミトコンドリアが増えれば、生成されるエネルギーが増し、理論上、筋肉は疲れにくくなります。 ◆増やす方法 ジョギング程度の軽い運動では、遅筋のミトコンドリアは増えますが、速筋は眠っているため、身体全体のミトコンドリアの量はほとんど変わりません。遅筋のミトコンドリア含量はもともと多いからです。 ミトコンドリアを増やす為には、ミトコンドリアの含量の少ない速筋のミトコンドリアを増やすことが効果的です。 速筋を鍛えるには高強度のトレーニングが有効です。 環太平洋大学体育学部の吉岡講師は、30秒間の全力運動を4回から7回繰り返すトレーニングを推奨しています。 全力疾走など大量の負荷によって、ミトコンドリアの量が増えるだけでなく、毛細血管の数も増え、さらにミトコンドリアが酸素を使ってエネルギーを生み出す回路の働きも速くなります。 つまり短時間でも、高強度のトレーニングをすると、ミトコンドリアの量が増えると同時に、機能も高まり、長時間走り込んだのと同じように持久力の能力が向上するのです。 「持久性の運動のパフォーマンスを上げるには、持久性のトレーニングをしなければならないと考えられてきたが、必ずしもその必要はないとわかった」 と吉岡講師は述べています。 吉岡講師は、坂を30秒間、全力で上り、ゆっくり歩いて降りてくる練習法を紹介しています。立ち止まってもOKで、ゆっくり休んでも次の疾走で大きなパワーを出せるようにしたほうがいい、とのことです。 長い距離を走る時間がとれないときのトレーニング法として、ぜひ取り入れてみて下さい。 ◆活性酸素 ミトコンドリアがエネルギーを生成する過程で、身体に有害な活性酸素を発生することがあります。これはミトコンドリアの働きが低下しているときにおきやすとされています。 睡眠不足や、栄養不足、過食、ストレス、怒り、等はミトコンドリアの質を低下させる原因と考えられています。 | ||||||
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